今日は「喪失体験」の話です。
●大好きな母親を亡くした
●待ち望んでいた子供を流産してしまった
●自分の命より大切な息子を、交通事故で亡くした など
もしかしたら
このブログを読んでくれているあなたにも
そんな経験がおありかもしれません。
突然の別れや、予期せぬ病気・・・
それはそれは、本当につらく、悲しい体験です。
大切な家族を失うという「喪失体験」は
私たちの心身にとても大きなストレス(ダメージ)を与えます。
この悲嘆に暮れる状態から
やがて新しい環境へ適応していくプロセスを見守っていくことを、
「グリーフケア」といいます。
私たちは、この「喪失体験」に向き合うとき・・・
ショックを受ける
家族を失うという衝撃的なできごとにより
今までの自分の価値観が崩壊される時期
↓
喪失・閉じこもる
自分の悲しみやつらさ、心の痛みと向き合う時期
↓
再生
亡くなった家族が教えてくれたこと
これからの自分の生き方について、より深く考えるようになる時期
(新たな価値観を作り、適応していく)
このような順序をたどり、
少しずつ、心の回復を図っていきます。
例えば・・・
「いつかやろう!」と先延ばししていたことを
具体的に「○○までにやる」と決めて動き出したり、
「私の人生、このままでいいの?」
と、改めて自分に問い直し、後悔のない生き方を模索するようになるのです。
もちろん、悲しみは完全に癒えることはなく
事あるごとに思い出しては涙が流れますが・・・
ゆっくりと長い時間をかけながら、
その「喪失体験」を受け入れていくのですね。
そして
一番大切なことは・・・
実は「しっかり悲しんで、泣くこと」なのです。
声を上げて号泣したり、
悲しみに打ちひしがれる、
落ち込んで、何も手につかない状態・・・
このような感情や行動も、人として、すべて正常な反応だから。
変に強がったり
涙を見せちゃダメ!と我慢するのではなく、
悲しいときは涙を流し・・・
「もっとやれることがあったかもしれない」
そんな自責の念にかられる自分も許していく・・・
どんな感情も素直に
ありのまま受け入れていくことが、とても大切な心のケア。
だから、悲しいときは、思いきり悲しんでいい。
泣きたいときは、我慢せず泣いていい。
無理に立ち直る必要はないのです。
あなたが感じるその心の痛みは
亡くなった人が
あなたにとって、誰よりもかけがえのない、最愛の人だった証。
あなたの頬をつたうあたたかな涙は、あなたの愛そのもの。
私はそんなふうに思っています。
あなたの心がホッとらくになるカウンセリング、いつでもご相談くださいね。
「感情を無視しない」
https://mentalcare-m.com/psychological-knowledge/post-297/
静岡市葵区 メンタルケア美幸 〜精神対話士がひらく小さな心理カウンセリングルーム